ぱんだはし高配当株はNISAで買った方が良いの?メリットとデメリットをぱんだでもわかるようにわかりやすく教えてほしい―
はじめに
高配当株を長期で持つなら、NISAはとても相性の良い制度です。
理由はシンプルで、通常は税金がかかる配当金や売却益を、一定の条件のもとで非課税にできるからです。
一方で、「NISAなら高配当株を買っておけば得」というほど単純ではありません。
NISAでは損失を課税口座の利益と損益通算できず、減配や株価下落のリスクも当然残ります。
さらに、国内株の配当金を非課税で受け取るには、配当金の受取方法にも注意が必要です。
この記事では、高配当株をNISAで買うメリットとデメリットを整理し、どんな人に向いているのかを紹介していきます。
結論|長期保有する高配当株ほどNISAのメリットを活かしやすい
私ならNISAでは、「長く持ちたい」「配当を継続的に受け取りたい」と思える銘柄を優先します。
配当利回りの高さだけで選ぶのではなく、業績、財務、配当性向、増配実績、株主還元方針まで見て、長期保有できる会社を選ぶ考え方です。
NISAで高配当株を持つ主なメリット・デメリットは次のとおりです。
NISAで高配当株を買うメリット
・配当金を非課税にできる:長期で配当を受け取るほど、税負担の差が積み上がる
・売却益も非課税になる:配当だけでなく、株価が上昇した場合の利益にもメリットがある
・非課税保有期間が無期限:高配当株を長期保有する投資と相性がよい
・売却後に非課税保有限度額を再利用できる:翌年以降、取得価額(簿価)分の枠を再利用できる
NISAで高配当株を買うデメリット・注意点
・損益通算ができない:NISAで出た損失を課税口座の利益と相殺できない
・減配・無配のリスクはなくならない:NISAだから安全な株になるわけではない
・成長投資枠には上限がある:年間240万円、非課税保有限度額のうち成長投資枠は1,200万円
・配当金の受取方法に注意:国内上場株の配当を非課税にするなら「株式数比例配分方式」を確認する
まず知っておきたいNISAの基本
2026年時点のNISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります。日本の個別株を買う場合は、基本的に成長投資枠を使います。
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
- 2つを併用すると年間最大360万円
- 非課税保有限度額:合計1,800万円
- うち成長投資枠として使える上限:1,200万円
- 非課税保有期間:無期限
なお、2026年度税制改正では2027年以降のつみたて投資枠について年齢要件などの見直しが示されていますが、この記事では18歳以上が高配当個別株を成長投資枠で買うケースを中心に説明します。
NISAで高配当株を買うメリット
メリット1|配当金に約20%の税金がかからない
課税口座で受け取る上場株式の配当には、原則として20.315%の税率がかかります。NISA口座で条件を満たして受け取る配当なら、この国内税が非課税になります。
配当利回り4%なら、どれくらい差が出る?
| 投資額 | 年間配当(4%) | 課税口座の税引後概算 | NISA |
| 50万円 | 2万円 | 約15,937円 | 2万円 |
| 100万円 | 4万円 | 約31,874円 | 4万円 |
| 300万円 | 12万円 | 約95,622円 | 12万円 |
※国内上場株式の配当、税率20.315%として単純計算。手数料・外国税等は考慮していません。
100万円を配当利回り4%で運用した場合、単純計算では年間約8,126円の差です。これが10年、20年と続けば、長期投資では無視しにくい差になります。
メリット2|売却益も非課税
高配当株は配当だけでなく、業績成長や増配によって株価が上昇することもあります。NISA口座なら、対象となる株式の売却益も非課税です。
例えば50万円で買った株を70万円で売却して20万円の利益が出た場合、課税口座なら税負担が生じますが、NISAならその売却益は非課税です。
メリット3|非課税期間が無期限なので「持ち続ける投資」と相性がよい
現在のNISAは非課税保有期間が無期限です。高配当株では、短期の値上がりだけを狙うのではなく、配当を受け取りながら長期で保有する戦略があります。
特に、利益成長に合わせて配当を増やしてきた会社を長期保有できれば、購入時の株価に対する実質的な配当利回りが高まっていく可能性があります。
NISAはこうした「時間を味方につける」運用と組み合わせやすい制度です。
メリット4|売却すると非課税保有限度額を翌年以降に再利用できる
NISAで保有している商品を売却すると、その商品の取得価額(簿価)分の非課税保有限度額を翌年以降に再利用できます。
例えば100万円で買った株を150万円で売った場合、再利用できるのは150万円ではなく取得価額の100万円分です。また、その年の年間投資枠が復活するわけではありません。
この仕組みがあるため、「一度NISAで買ったら一生売れない」と考える必要はありません。
ただし、頻繁な乗り換えよりも、長く持てる銘柄を選ぶ方が高配当株では分かりやすいと考えています。
メリット5|配当金を再投資すれば資産形成を加速しやすい
受け取った配当金を生活費に使うのも高配当株の魅力ですが、資産形成期なら再投資する方法もあります。NISAで税負担を抑えた配当を次の株の購入資金に回せば、資産と将来の配当金を少しずつ増やしていけます。
私は高配当株投資では、単に『今年いくらもらえたか』だけでなく、『翌年の年間予想配当をどれだけ増やせたか』を見るのも面白いと思っています。
ただ、お金は使って初めて意味を成すので、私は得た配当金はすべて使うことにしています。
わが家は旅行が好きなので、配当金で旅行に行く計画を立てています。
この辺りは人によって投資スタイルはあるので、自分好みを探してみてください。
NISAで高配当株を買うデメリット
デメリット1|NISAで出た損失は損益通算できない
これはNISAの大きな注意点です。
課税口座では、一定の条件のもとで株式の売却損を他の上場株式等の利益と相殺したり、確定申告により繰越控除を利用できる場合があります。
一方、NISA口座内で生じた損失は税務上ないものとされるため、課税口座の利益との損益通算や損失の繰越控除はできません。
そのため、値動きが極端に大きい銘柄や、業績に不安がある銘柄を「配当利回りが高いから」という理由だけでNISAへ入れるのは慎重に考えたいところです。
デメリット2|減配・無配になってもNISAは守ってくれない
NISAは税制優遇制度であって、投資先の企業業績を保証する制度ではありません(当たり前ですが)。
高配当株でも業績悪化や財務状況、経営判断によって減配・無配になることがあります。
株価が下がって予想配当利回りが急上昇している銘柄は、一見魅力的に見えます。
しかし市場が将来の減配を織り込んで株価が下がっているケースもあります。『なぜ高利回りなのか』まで確認することが重要です。
デメリット3|成長投資枠は有限。何を入れるか考える必要がある
成長投資枠は年間240万円、非課税保有限度額のうち成長投資枠として使えるのは1,200万円です。資金に余裕がある人ほど、「何をNISAに入れるか」という優先順位が重要になります。
高配当個別株だけで枠を使う方法もあれば、ETFや投資信託と組み合わせる方法もあります。自分の投資目的とリスク許容度で決める必要があります。
ただ、1200万円を投資に突っ込める人はなかなか少ないはずなので、あまり気にせずNISA枠を埋めていけばよいかと思います。
さらに、配偶者も別の口座にもできるので、1世帯で考えると2400万円まで投資可能なども考えられます。
デメリット4|配当目的だけで買うと、株価下落を見落としやすい
配当利回り4%の株でも、株価が20%下がれば評価額の減少は配当だけでは埋まりません。『配当金が入るから株価は気にしなくていい』という考え方は危険です。
配当の持続可能性と企業価値の両方を見る。これがNISAでも課税口座でも変わらない基本だと思います。
デメリット5|外国株・海外資産は「NISAなら税金ゼロ」とは限らない
NISAで日本の高配当株を買う場合と、米国株など海外の高配当資産を買う場合では税の扱いが異なることがあります。NISAで国内の税が非課税になっても、外国で源泉徴収される税金まで必ずゼロになるわけではありません。
この記事もそうですし、私は日本の高配当個別株を中心に投資しています。
海外高配当株・海外ETFをNISAで買う場合は、商品ごとの税制や証券会社の案内を別途確認してください。
超重要|国内株の配当をNISAで非課税にするなら「株式数比例配分方式」
NISA口座で日本株を買っただけで、どんな受取方法でも配当金が自動的に非課税になるわけではありません。
国内上場株式の配当をNISAで非課税にするには、証券会社を通じて受け取る「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。
銀行口座で受け取る登録配当金受領口座方式などを選んでいると、NISAで保有していても配当金が課税される場合があります。高配当株をNISAで始めるなら、最初に確認しておきたい設定です。
NISAに入れたい高配当株の条件
私なら、NISAでは「今の利回り」より「長く配当を受け取れそうか」を重視します。具体的には次のような項目です。
- 業績が長期で大きく崩れていない
- 営業キャッシュフローなど、本業から現金を生み出せている
- 配当性向が無理のない水準か
- 過去の減配・増配履歴を確認する
- 累進配当・DOE・配当性向目標など、株主還元方針が明確
- 1社・1業種に偏りすぎない
- 自分が10年後も持ちたいと思える事業か
課税口座とNISA、どちらで買う?
| ケース | NISA向き | 課税口座も検討 |
| 長期保有したい高配当株 | ◎ | ○ |
| 増配を期待して長く持つ銘柄 | ◎ | ○ |
| 短期売買が中心 | △ | ◎ |
| 業績不安が大きい高利回り株 | △ | △ |
| 損益通算を重視したい | × | ◎ |
| NISA枠を使い切っている | – | ◎ |
※あくまで考え方の一例です。投資目的、資産状況、リスク許容度によって適した方法は異なります。
高配当株をNISAで始めるなら証券会社選びも重要
高配当株を少額から買う場合は、NISA対応だけでなく、1株投資の手数料・スプレッド、ポイント、銀行との資金連携まで確認すると使いやすさが変わります。
SBI証券・楽天証券・三菱UFJ eスマート証券・松井証券については、別記事で高配当株投資の視点から比較しています。


高配当株が初めてなら、まずはこちら
「そもそも配当利回りって何?」「1株だけでも配当金はもらえる?」という段階なら、先に初心者向けの記事を読むと分かりやすいです。


よくある質問
Q. NISAで高配当株を買えば配当金は必ず非課税?
国内上場株式では、NISA口座で保有するだけでなく、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしていることを確認してください。
Q. 配当利回りが高い銘柄をNISAに入れるのが一番得?
必ずしもそうではありません。高利回りの背景が株価急落や業績悪化なら、減配やさらなる株価下落の可能性があります。利回りと配当の持続性をセットで見ます。
Q. NISAで買った株は売らない方がいい?
売却は可能です。売却した商品の取得価額分は翌年以降に非課税保有限度額として再利用できます。ただし、その年の年間投資枠が復活するわけではありません。
Q. NISAで損したら税金を取り戻せる?
NISA内の損失は税務上ないものとされるため、課税口座の利益との損益通算や繰越控除はできません。
Q. 高配当株と投資信託はどちらをNISAで買うべき?
どちらか一方である必要はありません。つみたて投資枠で一定の投資信託を積み立て、成長投資枠で高配当個別株を持つ組み合わせも可能です。
まとめ|NISAは「長く持ちたい高配当株」の置き場所として考える
NISAで高配当株を持つ最大の魅力は、配当金と売却益の国内税を非課税にできることです。非課税保有期間も無期限なので、配当を受け取りながら長期保有する投資とは相性があります。
一方で、損益通算ができないこと、減配・株価下落のリスクは残ること、成長投資枠には上限があることを忘れてはいけません。
だからこそ私は、NISAには単に『今の配当利回りが高い株』ではなく、『長期で持ちたいと思える会社』を入れるのが基本だと考えています。
これから高配当株を始める方は、まず少額から経験し、銘柄選びと証券会社選びの両方を少しずつ自分に合う形にしていきましょう。
なお、最近の制度改正では、後期高齢者医療制度について、これまで確定申告をしなければ保険料や窓口負担割合に反映されなかった上場株式の配当・譲渡益などの金融所得も、今後は反映する仕組みが設けられることになりました。
これは配当金に新たな税金を課すという話ではなく、75歳以上の後期高齢者医療制度における保険料や医療費の窓口負担割合へ金融所得をより公平に反映するための見直しです。
一方、NISA口座の金融所得は、この金融所得反映の対象には含まれません。
税制面だけでなく、こうした社会保険制度との関係でもNISAの位置づけは重要ですが、NISAを使うことだけを理由に投資判断をするのではなく、自分に合った資産配分を考えることが大切です。




